新しい家族として子犬を家に迎えることが決まったら、とてもわくわくすることでしょう。
子犬が新しい環境になじみ、元気に育っていけるように犬との暮らしに必要なものを購入し、そろえておくことが大切です。
用意するべきベッドやケージなどの必需品に加え、自宅の中の環境に関する注意点などもお伝えします
子犬を飼う前にやっておくべき事前準備
子犬を飼うために必要なものを購入することも大切ですが、まずは事前に家の中の安全も確認しておきましょう。
子犬にとって危険なものがないか、子犬目線でチェックすることをおすすめします。
子犬が行動できる範囲を決める
子犬は好奇心旺盛ですので、家の中を歩きまわっているうちに、身動きがとれなくなってしまったり、段差から落ちてしまったりするかもしれません。
危険な場所や入ってはいけない場所、不意に外に出てしまわないよう、玄関やベランダには柵を設置したり、ケージを用意するなどして飼い主さんの目が届く範囲で行動させるようにしましょう。
誤飲の危険があるものを片付ける
子犬が落ちているものを飲み込んでしまったり、噛みちぎってしまったりすることがないよう対策も必要です。
例えば、コンセントやコードにはカバーをつけてあげると、誤って噛んでしまうことを防げます。
また、たばこ、ゴム、画鋲、クリップ、ビニール袋など、子犬にとって有害で、飲み込んだりしてしまう危険性があるものは全て片付けましょう。
子犬が落ち着ける場所を整える
子犬にとって、人間社会には危険がいっぱいです。子犬を迎え入れる前に、快適に過ごせる場所になっているか確認しましょう。
子犬が末長く元気で過ごせるよう、なるべく危険から遠ざけ、日当たりがよく、風通しがいい場所に専用のスペースを作って見守ってください。
子犬を飼うためにそろえておきたい必要なもの
1:犬用ベッド
子犬も人と同じく、成長のためには十分な睡眠や休息が必要です。
子犬が落ち着いて休めるように快適なベッドを用意しましょう。
ベッド自体は、厚みがあって心地よく、掃除をしやすいものがおすすめです。
安心して眠れる場所があることは、新しい生活に慣れるためにも大切です。
可能であれば、母犬の匂いが付いた布を用意し、ベッドに置いてあげると安心感が増すでしょう。
母犬から離れ、新しい家へ来たばかりの子犬の不安な気持ちを和らげることができます。
ベッドを置く場所は、日当たりや風通しがよく、静かな部屋の隅がいいでしょう。
子犬が気に入りそうな場所を探してみてください。
ただし、日差しが強いところや、エアコンの風が直にあたってしまうような場所は避けましょう。
2:サークル/ケージ
ベッドの場所が決まったら、サークルやケージによって子犬の生活空間を作ってあげましょう。
サークルは、四方を柵で囲うもので、広さを変えられるものもあります。
ケージは、床から側壁・天井まで囲われたもので、大きさは変えられません。
愛犬の成長や家庭の事情にあわせ、適したもの選びましょう。
3:クレート/キャリーケース
クレートとはペット用のキャリーケースのことで、家の中でも外でも、子犬にとって「リラックスして過ごせる自分の部屋のようなもの」として役立ちます。
動物病院に行くときなどの移動にも必要となります。
クレートのサイズは、犬がかがまずに中に入ることができ、中で無理なく体の向きを変えられ、窮屈にならない程度に寝られるくらいのものが最適です。
また、子犬が成長してからも使えるように、大きめのサイズを用意するといいでしょう。
子犬が心地よく過ごせるように、底にブランケットを敷くのがおすすめです。
4:フードや水飲み用のボウル
食事や水飲みのためのボウルなど、食器も必要です。
子犬は生まれて1ヵ月ほどすると歯が生えてきます。
目につくものを何でも噛むようになるため、食器は丈夫なものを選びましょう。
プラスチック製の食器は噛まれて壊れてしまう恐れがあります。
洗いやすく、なおかつ臭いのつきにくい陶器製がおすすめです。
食事用のボウルは食べやすさを考えて底が浅いもの、水飲み用はたっぷり水をあげられるよう底が深く、大きめのボウルを選びます。
子犬が落ち着いてご飯を食べたり、水を飲んだりできるよう、静かな場所に置きましょう。
また、適正な量のドッグフードを与えるために、計量スプーンも用意しておくと便利です。
5:トイレトレー・トイレシート/消臭剤
子犬を家に迎えたばかりの頃は、トイレのやり方がわからないため、正しい習慣を身につけさせる訓練・しつけが必要です。
トイレには水分を吸収するペット用のトイレシートを用意します。
慣れないうちは、トイレシートを破いたり噛んだりしてしまう恐れもあるため、シートを挟んで固定できるトイレトレーも準備してあげるといいでしょう。
トイレは必ず決まった場所に用意してあげてください。
落ち着いて排泄できるよう、サークルの内側などに設置するとよいでしょう。
トイレを覚えるまでは、家のあちこちで排泄してしまう可能性があります。
臭いを消すために、消臭剤も用意しておくとすぐに掃除ができおすすめです。
6:ブラシ/くし
子犬の健康のためにも、清潔な被毛を保つことは重要です。
犬用のブラシやくしなどのブラッシング用品を購入し、お手入れしてあげましょう。
定期的なブラッシングは、毛のもつれや、皮膚の炎症などを防ぐためにも有効です。
子犬のうちからブラッシングの習慣を身につけ、人に触られることへの抵抗感なくし、元気に育てていきましょう。
なお、ブラッシング用品は犬の毛の長さごとに作られているため、子犬の被毛の状態に合ったものを選んでください。
7:おもちゃ
子犬と遊ぶときには、おもちゃを使うのがおすすめです。
犬には狩猟本能がありますので、噛む、引っ張る、遠くのものを取ってくるといった活動によってその本能を満たすことができます。
おもちゃを使った遊びを十分にすることで、じゃれて人の手に噛み付いたり、様々なものをかじってしまう癖を抑えたりするのにも役立ちます。
子犬のおもちゃを選ぶときは、以下の3つのポイントに注意してください
- おもちゃの強度:犬が噛んだり引っ張ったりしたときに壊れにくいものを選びましょう。
- おもちゃの材質:噛む力が強くなってきたら、中に綿が詰まったようなおもちゃで遊ぶのは避けましょう。
破れて中から出てきた綿を誤って飲み込んでしまう危険性があるからです。 - おもちゃのサイズ:おもちゃ自体を誤って飲み込んだり、人から受け取るときに人の手と一緒に口に入れたりしてしまわないよう、犬の口の2倍以上の大きさのものを選びましょう。
8:首輪/リード
犬と一緒に屋外で過ごすときに必ず必要なのが首輪とリードです。愛犬の運動不足解消や気分転換のためにも、子犬の頃から首輪やリードをつけて散歩する習慣を身につけましょう。
首輪やリードなどは、小犬のうちは体に負担をかけないようナイロンや布などの軽い素材のものを選びます。
子犬にあったサイズかどうかを確認し、体にフィットし、かつ動きやすいよう調整して着けます。
また、リードを着ける際には首輪ではなく、胴体に装着するハーネスタイプもあります。
もしも迷子になったときのために、首輪には飼い主さんの名前や電話番号などを記したプレートを着けておくのもいいでしょう。
子犬が安心して過ごせる環境整備
新しい子犬が家に着く前に、犬にとって新しい環境が安全で安心できる場所であることを確実にするために、チェックしておくべき点がたくさんあります。
子犬が家に着いたら、新しい環境、新しい人、そして場合によっては他の犬にも慣れなければならないでしょう。
しかし、子犬が新しい空間で安全にいられるように、犬の到着前に実施できるチェックや変更点はたくさんあります。
子犬が安全に過ごせる家にする
家の中には、最初は考えもしなかったような危険要素が数多くあります。しかし、事前に「子犬にとって安全な工夫」をいくつかすることで、新しい子犬の到着準備をしっかりと整えることができます。
- 電気ソケットをカバー – 子犬が電気ソケットに触ることができないように、家の中全体でプラグ ソケット カバーを使用する必要があります。
- コードの露出をなくす – 子犬が噛み付く可能性があるコードが露出していないかどうかを確認し、結束バンドやカバーを使ってコードを収納してください。
- 安全な窓、バルコニー、階段 – 子犬は探求心の強い動物で、探求に夢中になり何かにはまったり、高い所から落ちたりすることがあります。外への窓やドアの鍵は施錠して、バルコニーは可能な限り固定し、また、子犬が階段にアクセスできない状態であることを確認してください。
- 医薬品や危険な液体を保管する – キッチンやバスルーム内の、害を及ぼす可能性のあるものはすべて片付けてください。電子タバコの詰め替えやスクリーンウォッシュ(洗浄液)は、摂取すると犬には特に有害であることが知られています。
- 小さいものや鋭利なものを片付ける – 家の中を見て、ゴムバンドや画鋲、鋭利なもの、ビニール袋など、噛んだり飲み込んだりする可能性のある小さなものをすべて片付けてください。
新しい子犬のために庭の準備をする
室内の準備が整ったら、子犬が出入りできる外のスペースのチェックを行う必要があります。
確認ポイント
- フェンスの隙間を修繕する
- 有毒植物を除去する
- 肥料を点検する
- 園芸用具を片付ける
- フェンスの隙間を修繕する – 庭の周りにフェンスがある場合、または子犬を道路から守る門がある場合は、子犬が通って逃げそうな穴や隙間がないかどうかをよく確認し、ある場合はしっかり塞ぐ必要があります。
- 有毒植物を除去する – 子犬が摂取しても問題がないように、庭に有毒な植物がないことを確認してください。
犬にとって危険な植物には、イチジク、シクラメン、ホリー、ヤドリギ、ディーフェンバッキア、フィロデンドロン、アロエ、水仙、ヒヤシンス、アイリス、ツツジ、シャクナゲ、オレアンダー、ポインセチア、スイートピーなどがあります。
- 肥料を点検する – 子犬が摂取してしまわないように、化学肥料や除草剤、殺虫剤が手の届かないところにあることを確認することは重要です。
- 園芸用具を片付ける – 園芸用具、特に鋭利なものを使用する場合は、子犬が届かないような場所に保管することが重要です。
新しい子犬を迎えるための家の準備で他に重要なことは、緊急時に獣医師の電話番号にすぐに連絡できるようにすることです。
電話番号は家のどこかに貼っておくか、スマートフォンに登録しておくと良いでしょう。
そうすることで、子犬が病気になったり家の中で怪我をした場合にすぐに電話できます。
事前にいくつかのチェックを実施し、適切な方法で家の準備をすることで、子犬が新しい環境で安全かつ快適に過ごせるようすることができます。
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