愛犬が社会の一員として、周囲の人たちと良好な関係を築いていくために、しつけとトレーニングは早期に始める必要があります。
生まれつきの優れた学習能力が備わっている子犬の時期に、犬のトレーニングを始めましょう。
犬が自信にあふれ落ち着いた成犬になり、乱暴な行動を起こしがちな神経質な犬になることを避けるために、子犬であっても基本的な生活のルールを理解させなくてはなりません。
- しつけノウハウ無償アップデート
- 子どもと犬のふれ合わせ方
- 攻撃的な犬の口輪の付け方
- 去勢・避妊について
- 多頭飼いについて
- 全ての動画の文字起こし(870ページ)
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子犬にトイレを教える
子犬を家に迎えた時は、トイレの仕方がまだ分からないことが多く、最初は粗相をしてしまうこともあります。
しつけをせずにいるといつまでも正しいトイレの仕方を覚えません。
正しい習慣を身につけるためにトイレトレーニングは犬を迎えた初日から始めましょう。
家の中で子犬が移動できる部屋を、家族が多くの時間を過ごす1〜2つの部屋に絞りましょう。
見守ってあげられる人が誰もいない場合は、子犬をサークルやクレートに入れましょう。
子犬は寝る場所を安全な空間と考え、清潔にしておこうとするため、寝床でおもらしをすることはほとんどありません。
子犬の食事は決まった時間に与えるようにしてください。
子犬は食事を食べた直後に排泄することが多いため、観察しやすくなります。
トイレはサークルなどで囲んでおきます。
排泄をしてる時は無防備になるため、子犬が安心できる場所にしましょう。
人の行き来が激しいドアのそばなど、騒がしいところは避けましょう。
子犬が床を鼻で嗅ぎながらぐるぐる回るなどし始めたら、トイレをしたがっている可能性が高いので、トイレに移動させましょう。
あとは排泄するまでさりげなく見守ります。
排泄を終えたら褒めてあげ、サークルから出しましょう。
「ここでトイレをすると、良いことがある」と思わせることが大切です。
トイレを覚えるまでは失敗することもありますが、粗相をしてしまったときは何も言わずすぐに片付けた後に、臭いを残さないよう消臭剤をかけておきます。
このとき、子犬を叱ったり大声で騒いだりしてはいけません。
トイレそのものを叱られたと誤解してしまい、必要以上に我慢したり隠れて排泄したりするようになることがあります。
また飼い主さんや家族が騒ぐと、自分に注目を集めるためにわざとトイレ以外のところで排泄するようになってしまいます。
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しつけ基本は飼い主が主体
犬と暮らし始めるときに理解しておきたいのは、「犬は犬であり、人ではない」ということです。
どんなに賢い犬であっても、言葉で完璧にコミュニケーションをとることはできません。
たとえば「この行為をしてはいけない」と理解することはできても、「この行為は”危ないから”してはいけない」ということまでは分かりません。
犬と一緒に安全に暮らしていくためには、正しいしつけと管理が必要です。
その基本となるのは、「ものごとを判断し、決定するのは飼い主である」というルールを徹底させていくことです。
正しいしつけを行うことで、犬の余分なストレスを減らすことができ、結果的に長生きにもつながるとも考えられます。
家族に小さい子どもがいる場合、子どもと犬を遊ばせる時は必ず大人と一緒に遊ばせましょう。
子どもの突発的な動きは犬を驚かせたり怯えさせたりすることがあり、噛みつきなどの事故に繋がりかねないからです。
上手な褒め方と叱り方
しつけのために欠かせないのが、褒めることと叱ることです。
犬の性格にもよりますが、「褒める」と「叱る」が4:1ぐらいになるのが理想です。
良いところを見つけたらたくさん褒めてあげましょう。
反対に、危険なことやいけないことをしたときは、叱ることも必要です。
叱る時は、その行為をやめさせるのと同時に「ダメ」などの短い言葉をかけます。
叱る言葉は一つに決めておくと犬にも伝わりやすくなります。
トレーニングの基本
「おすわり」「ふせ」「まて」「おいで」などの基本動作を教えておくことは、飼い主に従う犬の服従心・忠誠心を高め愛犬との信頼関係を深めるのにとても有効です。
犬の安全を守り、快適に暮らすためにも役立ちます。
「おすわり」などの指示語は短い言葉を選び、犬が混乱しないように家族全員で統一しましょう。
また、特定の動作を教えるときに犬の体を手で押したりするのは間違いです。
犬は本能的に体に力を入れて抵抗してしまうからです。
トレーニングは犬を楽しませながら行うことも大切です。
うまく出来たら褒め、思うように出来なくても叱ってはいけません。
犬は集中力が持続しないので、トレーニングは短時間で終わらせましょう。
しつけのご褒美に使うフード
小さく低カロリーのものを選びましょう。
毎日の食事で食べているフードや、しつけ用の栄養補助食がおすすめです。
ご褒美で摂るフードのエネルギーも、毎日の食事で摂るべきエネルギーに含めるようにカロリー計算をしましょう。
初歩的なしつけ
- おすわり
-
ご褒美用のフードやおやつを用意し、子犬の鼻の上でおやつを持ち、頭の上の方にゆっくり持ち上げます。
子犬が目で食べ物を追っていけば、自然と座るので、この座る動作に合わせて「おすわり(シット)」と言葉をかけましょう。
子犬が座ったらすぐに「よし(グッド)」と言い、ご褒美をあげましょう。
子犬が指示を覚えるためには、この動作を何度か繰り返します。
- ふせ
-
おすわりができたら、ふせを教えましょう。
最初におすわりをさせます。
ご褒美を手に持ち、それを前足の間に下げていくと同時に「ふせ(ダウン)」と言いながら、前方に遠ざけるように引いていきます。
うまくふせができたらご褒美をあげて、たくさん褒めてあげましょう。
- まて
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おすわり(ふせ)をさせた状態で、そのままの姿勢で1秒でも動かないでいられたら、「よし」などの合図を出し、ご褒美をあげましょう。
少しずつ動かないでいられる時間を伸ばしていきます。
- おいで
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ご褒美を用意し、子犬がこちらを意識していないときに楽しそうに子犬の名前を呼び、子犬が来たらご褒美のフードをあげましょう。
来客に吠えるのをやめさせる
来客に向かって犬が吠えるのは、おもに警戒心や注目を集めるためです。
来客を、自分の縄張りに入ってきた侵入者とみなしているのです。
吠えるのをやめさせるには、犬に「吠えても無駄」と思わせるのが一番です。
友人や家族などに事情を話して家を訪ねてもらい、犬が吠えても無視し続けます。
犬が吠えるのをやめて落ち着いたら、静かに声をかけたりなでたりして、おとなしくしていれば良いことがあると分からせましょう。
チャイムに吠えるのをやめさせる
チャイムが鳴って吠えてしまうのは「チャイムが鳴ると何かが起きる」と警戒してるからです。
「チャイムが鳴っても何も起こらない」と分かると吠えなくなります。
友人や家族にチャイムを鳴らしてもらい、家の中には入ってこないようにしてもらいます。
最初は吠えますが、何も起こらないと分かると吠えなくなります。
留守番をするときの無駄吠えを抑える
留守番中に犬が吠えるのは、飼い主さんや家族と離れて一人になるのが心細いためです。
これを「分離不安」といい、吠えるほか、粗相をする、いたずらをするなどの行動が見られる場合もあります。
分離不安を防ぐためには、短時間から始めて徐々に留守番に慣れさせることが大切です。
最初は5分程度から始めて、時間を長くしていきましょう。
犬を不安にさせないため、外出の前後はさりげなくふるまいます。
家を出るときや戻ってきたときにも、犬には声をかけないようにします。
また家を出た時に犬が吠えても、すぐに戻らないようにします。
「吠えれば戻ってくる」と犬が思ってしまうからです。
留守番に少しずつ慣れさせていけば、犬は飼い主さんがでかけても必ず帰ってくることを理解し、落ち着いて待っていられるようになります。
噛み癖を抑える
何かを噛むということは、子犬にとって自然な行動です。
ただし人と一緒に暮らす場合、噛んでほしくないものまで噛むのは困りものです。
とくに困るのは、じゃれて人の手を噛むことです。
子犬のうちは人にケガをさせるようなことはありませんが、だからといって許していてはいけません。
犬には「このぐらいの強さまでなら大丈夫」などということはわからないので、将来、悪気はなくても人にケガをさせてしまうかもしれません。
噛み癖は少しでも早く取り除く必要があります。
遊んでいるときなどに犬が噛んできたら、すぐに口を離させ、そのまま犬を無視します。
犬が噛むのをやめたらほめてやり、遊びを再開しましょう。
犬はかまってもらったと思い、行動がエスカレートする恐れがあります。
家具などをかじる場合は、噛んでもよいガムなどを与えてみましょう。
それでも収まらない時は、家具にビタースプレーをかけるなどの方法を試してみましょう。
飛びつき癖を抑える
帰宅した飼い主や来客に飛びつくのも、やめさせたい行動のひとつです。
とくに大型犬の場合、思わぬ事故やトラブルの原因となることもあるので要注意です。
基本は、飛びつかれた時に犬を構わないことです。
おとなしくなるまで完全に無視し、飛びつくのをやめたら声をかけたりなでたりします。
無視を続けても収まらない場合は、飛びついてきた犬の前足を持ってしまいましょう。
犬が疲れて自分から足を下ろそうとするまで、手を離してはいけません。
「飛びつくといやなことがある」と犬に思わせることが大切です。
拾い食いをさせない
子犬は好奇心旺盛なので、目に入るものは何でも口にいれようとします。
拾い食いは誤飲や食中毒の原因にもなるため、早めにやめさせるようにしましょう。
家の中では、犬の口や足が届く範囲に余計なものを置かないようにします。
もし、落ちているものを口に入れようとしているのに気づいたら、すぐに名前を呼ぶなどして飼い主に注意を向けさせます。
犬の注意がそれているうちに落ちているものを広い、見えないところに片付けましょう。
すでに口に入れてしまっている場合は、おもちゃやおやつなどを見せ、口の中のものと交換するようにします。
このとき注意したいのは、静かに声をかけて近寄ること。
人の食べ物を勝手に食べないようにする
人の食事どきなどに犬が食べ物を欲しがることがありますが、犬には人の食べ物を与えないようにします。
味付けや栄養面に問題があるからだけでなく、しつけの面でも悪い影響があるからです。
人が食事しながら犬に食べ物を与えると、犬は「テーブルの上にあるもの=自分が食べてよいもの」と思ってしまいます。
そのため、悪いことをしているとは思わずに、テーブル上のものをやたらと欲しがったり、食べてしまったりするようになりかねません。
しつけのサポートを受けたいときには
基本的なしつけや、より高度なしつけのサポートを受けたい場合には、飼い主同伴でトレーニングを受けられる犬のトレーニングスクールを探すのも良いでしょう。
子犬のしつけが出来ていることは、愛犬が人間と健全な社会生活を過ごすための基礎になります。
トレーニングスクールを利用することで、うまくしつけられているかを確認することもできます。
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